中東の悪魔は風と共にやってくる!『アンダー・ザ・シャドウ』

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イラン製のオカルトホラーです。
珍しいので観てしまいましたw

イラン・イラク戦争下のテヘランで、父親が戦場に赴任してしまい、残された母娘がワケのわからない怪奇現象に見舞われるという話。

Netflixってなんでもかんでも配信してて助かりますw

自宅で怖いことが起きるというよくある話だけど、中東を舞台にしたこの手の映画って観たことないので新鮮でした。

基本はオバケ屋敷ホラーの演出で、中東ならではの土着的な超常現象を描きます。

本当によくあるタイプの話ですが、構成がよく出来ているんですよね。
イラン・イラク戦争下という緊迫した状況と厳しい女性差別が社会に暗い影を落としていて、
しかも、いつ戦場と化すか分からない生活環境と父親不在の中で娘を守らなければならないというストレスと情緒不安。

社会的背景と取り巻く状況がちゃんと設定されているのも見事でした。

正体不明の敵への「恐怖」を描くのにとても効果を出していました。

コーランにまつわる悪魔をモチーフにしているあたりがお国柄が出ていて興味深い。

風に乗って現れるという特徴があり、恐怖シーンも「風」を不吉に演出していて視覚的に面白い。

コイツのビジュアルもそうなんだけど、仕掛けてくる攻撃も風変わりかつ案外ダイナミックで、これまでにないケレン味が効いていました。
だから感動したw

やっぱお国柄って出ますよね。
ホラー映画って文化的な異色さみたいのが一番分かりやすい。
日本、アメリカ、北欧とやっぱそれぞれ違うもんね。

中東はこんな感じなんですねw

地味に始まるのに、話が展開するにつれて表現も大胆になってきて、ハメを外してくるのが痛快。
怖いと同時にエキサイティングになってくる。

話としてはよくあるのに、飽きずに楽しめた。
工夫って大事だなって思いました。

『アンダー・ザ・シャドウ』は従来のありがちなオカルトホラーの土台に、戦争によって脅かされる生活や家庭不和や性差別と言う社会不安という影、まさにシャドウの下にした精神的抑圧をホラーとして描いているインテリ映画でした。

ミサイルの危険度 1億点満点!

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