『ドクター・スリープ』

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今年最後の劇場鑑賞作になるかもしれないし、ならないかもしれない。

とにかく観てきた!
『ドクター・スリープ』!

満を持しまくっての、なんと『シャイニング』の本気の続編ですぜ!

これ以上の作品には成りえないだろうと言うぐらいの凄まじい続編だった。
感動と興奮の嵐。

他のことは何も考えられない放心状態で、なんとか家路に着いたのだ。

間違いなかった。
本当に『シャイニング』の続きだったw

衝撃的なまでに傑作。
最高級なホラー・エンタメでした。
たぶんスティーブン・キング原作映画ではトップクラスの出来栄え。

キングのホラーと言えばやっぱ『シャイニング』だし、『シャイニング』を超えられるのは『ドクター・スリープ』しかないのだ。

1作目では明確にされずに、狂気の裏に隠されていた部分が明るみに出ることで、「シャイニング」という特殊能力を中心にした新しいストーリー。

父親の死が暗い影を落とし、同じようにアルコールに溺れることで「自分」から逃れようとするダニー少年が、忘れがたい最悪の記憶、展望ホテルになぜ戻ってこなければならなかったのか?

この続編はちゃんと納得させてくれる。

ダニー少年が自らの手で、『シャイニング』に対して理想的な落とし前を着けるのだ。

美しく、怪しく、危険な魅力を振りまくレベッカ・ファーガソンが、続編では本格的な敵ボスとして画面狭しと大暴れ。
彼女が率いる異界のカルト集団が、「シャイニング」を持つ子供たちに襲い掛かる。

「シャイニング」は死の恐怖や絶望を味わった時にそいつの内部から放たれ、その「生気」を食べることで長く生き永らえるのだ。
目を覆いたくなるような怖さで、本当に恐ろしかった。

圧倒的「シャイニング」能力を誇るある少女との運命的な出会いがダニー少年を悪夢に引きずり戻す。
それは過去に決着をつけるために必然であり、「シャイニング」を使えし者の正しき意志と信念が受け継がれること。

「シャイニング」に飢える凶暴な敵との戦いは、思いがけず自分自身との対峙であり、展望ホテルという地獄でドラマティックに終わるのだ。

これぞ最高のキングであり、最強の怖さ。

現実と非現実が常にぶつかりあいながら、バランスを持って不気味に同居しているこの独特な世界観はやっぱキングならではだった。

シャイニングとカルト集団とが繰り広げる超能力合戦スペクタクルが目を疑うようなブットんだビジュアルで展開。

深い闇を抱えたキャラクターの苦悩と呪いに満ちた大冒険は想像を超える面白さ。

マイク・フラナガンの表現者、ストーリーテラーとしてのセンスが抜きん出てる。

中盤で話を大きく進展させるREDRUMの文字の再現演出なんて天才極まりなかった。

終盤の展望ホテルにおけるあらゆるシーンのあらゆるショットが、『シャイニング』の惨劇を思い出させ、でもそこで起っているドラマはオリジナルとはまったく意味が異なるのだ。
ここら辺の構成もクールすぎてシビれた。

『シャイニング』へと帰結させていくまでのこの巧妙で、思い切った語り口。

前提として『シャイニング』があるが、そこを意識しながらも、監督独自の作品性がバリバリ際立っていた。

『ドクター・スリープ』は前作よりずっと先に突き進んだ所で、「シャイニング」が描かれる。
それは「呪い」と思えるかもしれないが、自分を高めて、向上させることが可能な「贈り物」なのである。
だから「シャイニング」は隠されてはならない。
「輝き」なのだから。

よりスティーブン・キングなんだけど、同じぐらい作り手としてマイク・フラナガンらしさも込められている本作。
さすが『ジェラルドのゲーム』と『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』を成功させただけある才人だ。

非凡の塊。

ここまでの天才業にキューブリックも地獄で相当興奮しているに違いないのだ。

今になって続きの話が作られたことの意義が、ちゃんと理解できる素晴らしい続編になってた。

かなりの長さだったみたいだけど、最初から最後までまるで時間を感じさせず、あっという間だった。

スケールは大きくなって、やってることは狂ってるし、ド派手w
そして、メチャクチャに怖い。

金も表現力も景気良くつぎ込まれた戦慄のホラー大作。

『ドクター・スリープ』はスリープ厳禁!
目が覚めるようなクソ面白さ!

公式サイト

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