『ハッチング―孵化―』

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フィンランドなのにこんなに怖い映画作れるんですね。
フィンランドなのに。

そんな偏見の持ち主であるオレが堂々と怖がったし、面白がったのがこれです。

世間に向けた幸せ演出に命かける承認欲求の塊の母親とそのエゴの犠牲になる仮面家族。
「完璧」な家族の崩壊を、風変わりかつ気持ち悪く描いていて、皮肉めいたブラックコメディにも思える。

幸せメソッドSISUを謳うフィンランド魂だからこその説得力ともいえるかもしれない。

孤独な少女が死にかけ鳥が最期に生み落とした卵持って帰って、涙の結晶注いで可愛がって育てたら、あれよあれよと巨大化。

想像を絶するぶったまげる孵化を遂げて成長しちゃう『ハッチング 孵化』。

これはかなりブットんでいた。

北欧的な陰湿な心理サスペンスみたいな内容を勝手に想像してたんですが、まさかなバケモンが孵化しちゃうもんだから状況がもう普通じゃないw

家族が暮らす邸宅なんかはまさに絵に描いたような北欧スタイルなキュートでモダンな作りと装飾で整っているんだけど、そんな外観とは裏腹にキャラクターの関係性もストーリーもめちゃくちゃ不快だし、居心地の悪さのギャップが凄くて笑ってしまいました。

体操選手の娘を利用して自己愛満たす母親とそんな母親の期待に応えようと健気に頑張る少女。
それが少女とバケモンの関係性にも重なる作りで、母と娘特有の共依存関係のグロテスクなストーリーとしてうまい具合に作られてた。

なかなかな北欧人がやりそうな嫌な、後味悪い落とし方してたw

もちろん『REX 恐竜物語』なんて比較対象できないし、あんなもんはウンコです。

『ハッチング 孵化』は傑作。

ちゃんとバケモン映画としても怖かったしね。

フィンランド人だってフィンランド風味でホラー映画作れます。

それに感動!

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