『ヤミー』
これは面白かった。
オランダだか欧州のあっちの方のバーホーベンとかヤン・デ・ボンとか変態生みがちなお国柄からの挑戦状です。
生温い昨今のゾンビ界隈に一発派手にブチ込まれた活きのいいヤツですわ。
キラキラしてました。目が覚めるような快作。
ゾンビ映画ってそんなめったに見なくなったけども、これは久しぶりにヒットです。
やっぱ気取りがなくていいよね。
とにかく汚く、下品に、下劣に、バカバカしく攻めていて、ぶっ飛んだ趣味の変態アイデアも卓越してるし、何よりゾンビがちゃんと怖いしね。
変にマジメぶらないというか、カッコつけがないし、それでいて遠慮がない。
いい映画でしたよ。
美容整形のためにやってきた病院でゾンビウイルス放たれてしまってのグチャドロな大感染パニックってのが社会派で頭いいなぁと思った。
美しくなるどころか逆にグロテスクな死にざま迎えてざまぁ!ってなる痛快作。
病院側だけじゃなく患者も含めて美容業界全体をあざ笑い、蔑んでいて監督は性格いいなぁと思いましたw
登場人物もことごとくいけ好かない不快な連中ばかりで、誰一人にも共感させないし、だからこそ胸のすくラストが素晴らしかった。
確かにヤミーでした。まさにおいしい一品。
強力におすすめしたい素敵なゾンビ映画。
『哭悲/THE SADNESS』
台湾産の暴力しまくるのが取り柄ですってタイプの演出が逆に煩わしい感染モンでした。
暴力振るってやるぞってゆー気の張った、そこだけは頑張ってるぞという気概だけは一人前のひたすら延々と暴力描写でオラオラと血と苦痛のオンパレードで押してくるヤツでした。
ゾンビというか理性のタカが外れて欲望丸出しの狂暴人間になってしまう危険なウイルスで台北がパニックになるという話。
ゾンビが観たかったんだけど、ただ手加減なしにめちゃくちゃな暴力振るってくる暴力的な人間同士の殺し合いって感じですね。
オレが観たかった映画ではなかったですが、まぁ、頑張ってはいるのでいいでしょうw
パンデミックでカップルが離ればなれになって、混乱の中、生き残ってまた会えるかどうかってプロットで、面白味は全然ないんですが、暴力シーン命、暴力ばっか見たいホラーファンへのアピールは過剰なまでにサービス精神旺盛で良かったんじゃないですかね。
スリルはゼロですw
全然スリリングじゃないんで、ただただ見所はこれでもかと推してくる暴力ですねw
残虐行為をできるだけ残酷にやってます大会ですw
痛々しくて、生理的にも刺激的な殺人、レイプ、拷問がこれみよがしに楽しめますw
台湾は最近凄く良くて、バイオレンスやホラーのジャンルで存在感というか気迫を感じますよね。
『哭悲』に関しては話がつまらなすぎ、ゾンビは一個も出てこないし、ユーモアもないし、怖いというより痛いという作品w
やりすぎ暴力表現が目玉なのかもしれないが、あまりに露骨すぎて、オレなんかは逆に冷静になってしまうので、映画としては退屈でしたw
好きな人はめちゃくちゃ興奮するんだろうとは思いますw