いやいや、怖すぎるだろこの映画w
広大な土地の権利で仲たがいした農夫とその妻。
夫が息子をそそのかして共謀して妻を殺してしまう。
そんな親子の呪われすぎた自滅話。
まず素晴らしいのは、奥さんを殺すまでの親子の葛藤。
やっぱキング映画は、登場人物の心の動きがきっちりと描かれているので共感しやすい。
心理描写が毎回秀逸ですからね。
そのため、相変わらず登場人物の心の闇の深さに絶望してしまう。
それでいて、怖さも目が覚めるような衝撃度。
勝手に文学的な表現に抑えるのかなと思っていたんですが、油断してましたw
メチャクチャ凄惨なんですよねw
生々しい殺人シーンに始まり、死体がいかに腐敗し、穢れていて、汚物であるかを痛感させてくる辺りに本気度を感じます。
この映画では、死体が常に「ある場所」にあるんですが、そこが常に気になって不安で仕方なくなります。
殺した相手の死体が、身近にあり続けるという心地悪さ。
作物を育てる農場に、同時に腐った死体が置かれるという不吉さね。
そして、殺人の後は不幸しか起きません。
不幸が不幸を呼び、たった1度の、たった1つの殺人という選択が、その後の人生をすべて狂わせます。
関係ない人の人生も不幸に追い込んでいく後半は本当に不幸すぎて震えました。
特筆は、「ネズミ」の存在です。
奥さんを殺してしまった夫の元には、常にネズミの気配があります。
どこまでもネズミが付いて回り、死の臭いから逃れられません。
それは殺人者の運命として象徴的に描かれています。
ネズミが運んでくる罪の意識と後悔と死の予感。
殺人者はもはや自殺している状態とほぼ同様なのだと思い知らされる。
ネズミには分かるんでしょうね。
ネズミってのは、基本的に汚い動物だと思っていますw
一般的にも凄く嫌われているし、見た目もそうだけど「ネズミ」なんて言葉自体が不快というか、できれば書きたくないもんw
はっきり言って、ネズミ嫌いにはこの映画は地獄ですw
『マウス・ハント』『レミーのおいしいレストラン』『ミュータント・タートルズ』が苦手な人は、『1922』も苦手です。
ネズミが本当にヤバいですこの映画。
観たら呪われるかもしれないですw
それでも観たい方、覚悟できる方のみどうぞ。