『フェブラリィ 消えた少女の行方』は全体像が謎に包まれた超不吉なオカルトホラーだ!

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怖いっす!w
ここまで怖いのは想像してなかったし、観る予定でもなかったので、いい意味で痛い目に遭いましたw

どんな話なのかいつまでも分からなくて、全体像がまるで掴めない不穏さがキリキリとお腹に効いてくる映画。

ぼんやり観てたら、いきなり怖くなる瞬間が何度もあって、ぼんやりしてた反動で死ぬほどビビりますw

監督は以前紹介した『呪われし家に咲く一輪の花』のオズグッド・パーキンス。
なんとこの人は、アンソニー・”ノーマン・ベイツ”・パーキンスの息子なんだって!
親が元祖サイコって最高じゃないですかw

全然知らずに2本とも観てたので、この衝撃の事実にはさすがに動揺しましたw

やっぱね、この人はタダ者じゃないです。
伊達に親がサイコじゃないw

3人の少女の話が3つのチャプターで構成されていて、その見せ方に一切のムダがない。
かなり考え抜かれていて、鑑賞者に全体像を掴ませないように巧く惑わす作りが秀逸。
頭がいいなと感心します。

台詞も必要最低限にとどまっていて、説明的でもないので、映像とストーリーで怖がらせるポリシーが一貫しています。

いきなりブチ込まれる恐怖シーンのタイミングも天才的で、淡々と展開される殺人表現のショッキング度もハンパない。
たとえばジョン・マクノートンの『ヘンリー』みたいな、実録の殺人鬼映画みたいな迫力があるんですよね。

10代の女子高生が災難に遭う類の映画って、どうしても軽い作風になりがちですよね。
とりあえずスラッシャー映画で、演出はポップすぎるというか。
そんなのばっかりw

『フェブラリィ』ってそんな安易なステレオタイプとは程遠いなと感じる。

『呪われし家』も『フェブラリィ』も語り口は静かだけど、終始不吉極まりないし、ストーリーはダークで残酷。
どっちとも要するにオカルトなんだけど、「典型的」という言葉とは無縁なんですよね。

しかも、怖いだけに終わらない深みがある。

身の毛もよだつ怖いホラーなのに、物語の背景には孤独や哀しみが常にある。
健気にも余韻を残してくれる辺りも好き。

『呪われし家』でも思ったけど、この監督の作品はまるで70年代のサスペンス映画のような趣きを感じさせてくれる。
『アリス・スウィート・アリス』とか『呪われたジェシカ』とか。
そんな古典の風情を感じさせ、同時に創造的で洗練されているのだ。

『フェブラリィ 消えた少女の行方』は、冗談なしに超怖い。
そして、オズグッド・パーキンスがサイコの息子である以上に天才監督であることを確認するに十分すぎる一本でもある。

親が親なら子も子度 100点満点!

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