ハイルシュテッテンってのは、ベルリンに実在する結核患者のサナトリウムです。
第二次大戦時に、ナチスドイツさんたちが患者さんたちを人体実験したり、虐殺してたというね。
なにやらハイルヒトラーのアドルフさんもいたとか。
その後も自殺者が出たりと、いわくつきすぎの危険地帯。
そんな空気に至るまで呪われてるに決まってる場所で、24時間肝試しチャレンジなんつー不謹慎な悪フザケを命知らずにできるのがYouTuberだったりするんですねw
そんな行動力や軽薄さが実は結構うらやましかったりするんですよねw
面白かったですコレ。
「思っていた話」だと思い込んでたので、驚きまくりましたw
従来の伝統通り、ベタベタなオカルト現象が起き続けて、やたらと落とし穴に落ちまくるYouTuberたちw
忌まわしい最期を遂げた報われない患者たちの呪いのせいに決まってると誰もが納得する状況。
でありながら、実は…というのが本作。
確かに冒頭は違和感あった。
誰が、どうやって、どんな設定で撮っている映像なのかとか不思議に思ったし、途中から普通に怖いBGM付き出すからおかしいなぁとかね。
不審な部分はいくつか確認できたんですが、まさかの捻くれた展開が待ち受けていましたw
終盤で何もかもが急激な速さで覆されるので、一瞬目を疑いましたねw
こんなパターンもあるんだね。
勉強になったw
どーせいつものパターンで、オバケ屋敷で勝手に呪われて全滅する様子が映し出されるだけなんだろとノンキに構えてたオレ。
ファウンド・フッテージといえば、こーゆー心霊スポットで超常現象に遭って、若モンがギャーギャー叫んで消えて行って、カメラだけその場に残されて終わりみたいなねw
『グレイブ・エンカウンターズ』『コンジアム』『スピーク』とかこれまで似たようなことを散々やってきた。
てっきりその流れを踏んで、バカ正直に最後まで行くと思っていたのに、「そろそろ終わるかなぁ」って油断してたところでの爆弾投下レベルのサプライズ!w
やっぱね、他の作品と同じことをしても何も生まれないですからね。
もはや意味がない。
そろそろ頭使わないとならない時期。
斜め上にわざと外してみたり、工夫したり、アレンジしたりして、このジャンルも賢く生き残っていかないと淘汰されるだけ。
『ハイルシュッテッテン 呪われた廃病院』にはその心意気と技量がある。
評価するべき作品。
ナチス時代から受け継がれるドイツ人気質の陰惨で、暗い性格が滲み出ていて個人的には凄く好きw
一周回って、結局はオカルトだったという二転三転してのラストも含めて面白かったw
冒頭で感じた不自然さを「人間以外の視点」として説明してくれて納得。気分スッキリ。
空気を読みすぎてスベり倒した『コンジアム』で不満だった人は楽しめるかもw
一度は観て!