サイコパスをちゃんと描いた作品。
怖かったです。
『マー』がただのメンヘラなオバハンによるみっともない仕返しだったのに対して、こっちは本気のサイコ女を堂々と活躍させて筋が通ってました。
しかも、演じるのがフランスを代表する名女優にして一番の変態女イザベル・ユペールなので、やたらとエロすぎw
独り暮らしの孤独な高齢女性イザベル・ユペールが、若くて優しいクロエ・グレース・モレッツの親切心を利用して、メチャクチャにストーキングしまくります。
通りの向こうで真顔で立ち続けるユペールさん。
そんなユペールさんの不審っぷりが怖すぎるけど、同時にエロすぎw
なんであんなにエロいんですかね?
ユペールさんだから特別なんでしょうか?
ショパン聴きながら楽しく踊り舞っての殺人シーンとか最高でした。
誰が望んでいるのか知らないが、最近ムダに生産されてる老人ホラーのジャンルにまた名作が加わったということは確か。
『バタフライ・ルーム』『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』と並ぶような厄介で、世話の焼ける高齢女性の問題作になってましたw
出自も目的もあえてほぼ不明にして、ただただサイコパスなグレタさんがひたすら狂っていて、あまりのしつこさに強気なクロエさんも怯えまくるという展開がストレートに面白い。
そして、マイカ・モンローを忘れてもいなかったのだw
ただのクロエのルームメイトとしてなんとなく登場していただけだったのに、忘れた頃に重要な役割を与えられての重要人物としての存在感。
マイカ・モンローがただ出てくるわけがないと思っていたが、やっぱちゃんと考えてくれていた。
『ザ・ゲスト』『イット・フォローズ』『TAU』で、もはやホラーで戦うヒロインといえばこの人と言えるマイカ・モンローが計画を持ってキャスティングされていたのだ。
ニール・ジョーダンは90年代からずっと面白い映画ばかり作ってきたのに、最近は全然話題にもされてこなかったけど、やっぱりこの人は天才。
『イン・ドリームス』『ブッチャーボーイ』なんかもあって、この手のサイコな映画もお手の物。
ユペールさんを贅沢に使い切っての渾身のサイコサスペンスでした。
スティーブン・レイもちゃんと出てくるので、これは疑いなしのニール・ジョーダンの映画だよ!