『ザ・ビーチ』

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変な生き物から変な病気に感染して人間じゃなくなっていく恐怖を描いたSFホラーでした。

『ザ・ベイ』『キャビン・フィーバー』のような生理的な不快感を感じさせる感染病、キング作品やラブクラフト物のような深海や異界からやってくる生命体、グロテスクな肉体の変容とその手のジャンルが好きな人には結構楽しめると思います。

低予算ながらもそれなりに工夫して怖く作ってました。

ちょっと季節外れだけれども、海辺の別荘に夏休み休暇しにやってきた若い男女と老齢の夫婦がタイミングいいのか悪いのかわからないが同時に居合わせてしまい、仕方ないので一緒にマリファナやって団欒な楽しい時間を過ごしていたら、気持ち良くなって気が遠くなっている間に、まんまと海の底の良く分からない生命体がブクブクと変な胞子を放出してて、辺り一面の近所中が霧状のおかしな物質に包まれて、マリファナ効果で眠っている間にみんなも吸い込んでしまってたからに、精神もぶっ壊れて、鬼のような体調悪化の一途で、ついには人間からも卒業という原題通りにビーチハウスと周辺のみで展開する怪奇な話。

未知の敵の攻撃によってジワジワと浸食されていく日常の変貌が手堅くハラハラ。

ワケのわからない脅威の活動を描く視覚的な見応えとしても特殊メイクがかなり頑張っていたし、人間から卒業した人たちがゾンビのごとく襲ってくるしで、それなりにオレもパニックになりましたw

海岸沿いには見たこともない気持ちの悪い物体がズララーッと綺麗に並べられていて、この物体のまるで巨大な餃子風な造形が凄く変で秀逸。

後半の霧のモヤモヤ漂う真っ暗闇をウロウロして逃げ惑う様子はカーペンター初期の『ザ・フォッグ』のような雰囲気で良かった。

実は世界的な規模で起こっているスケールのデカい危機であることが分かるんだけども、見せられているのは一軒家での不可解な怪異なドタバタなので、やってることはマジで質素ですw

未公開映画の日本版ポスターにありがちな大げさなジャケットデザインが想像させるのは、物体Xやリバイアサン級の化け物との身の毛のよだつ対決なんだけど、実際の作品はひたすら地味だったw

でもまぁ、これはこれでちゃんと作ってて面白かったのでオッケー。

『ザ・ビーチ』にも関わらず天下のデカプーは一切出てこなかったけど、一番の推しである独創的な餃子っぽい良く分からない異形のモノが出てくるので見所はあります!!

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