経験上、「田舎」は怖いです。
この世で一番地獄に近い場所、それが「田舎」なんだと思います。
不便、不条理、不快と三拍子揃っていて、田舎暮らしなんて絶対に考えられないです。
都会人が憧れだけで田舎に移住するなんて話がよくありますが、もしそいつがオレの友人や家族だったら「もう一度冷静に考えろ!」と命がけで止めますw
オレが暮らす北海道も大きな田舎社会だけど、本当に何もないドド田舎に行ったことがあるオレには、田舎の恐ろしさが身に染みてわかるのです。
『サウスバウンド』を作った人もたぶん一緒w
「田舎」という世界を知り尽くしているし、もしかしたら元田舎出身者かもしれないですw
これはオムニバスと呼んででいいのかちょっと不安なんですが、どうなんだろう。。。w
登場人物が入れ替わる瞬間があって、でもひとつの世界でつながっているので、全体は一本のホラー映画として完成されています。
凄くタメになる話ばかりで、「いい映画だなぁ」というのが率直な感想でした。
ホラーの形を借りた教材のような作品。
被害者となる登場人物はみな、身の防衛をもっと真剣に考えるべきで、まるで緊張感が足りていなかった。
田舎社会はもう別世界という認識を持つべきで、南部という土地に突っ込んでいくのならば相当の覚悟が必要なのだ。
結局、この映画のように南部の田舎はモーテルとバーとガソリンスタンドしかない。
マトモな文明が発展しなかった時点で、社会とは言えないかもしれない。
ヒッチハイクなんて絶対にしちゃダメだし、できれば誰とも関わらないのがベストw
この映画に出てくる住民は、地獄からやってきたような話の分からない狂人や野蛮人ばかりだ。
魔物や死神が巣くう異世界のように作られていて素晴らしかった。
南部の異様さをとても分かりやすく、説得力高く表現しているので感心してしまった。
この映画で起こるすべての悲劇と不可解は「田舎の呪い」で説明がついてしまうw
思わず「ガッテン!」してしまう行き届いた適切感が見事だったw
『悪魔のいけにえ』『ウィンターズ・ボーン』『脱出』『クライモリ』とかを観ておくと、「田舎」が映画にとって忌まわしき災厄をもたらす地獄として認識されてきたのだと頷けます。
どうしても南部に用事があるのならば、上記の映画を予め観ておくことw
もちろん『サウスバウンド』もw