なぜかランゴってしまいましたw
この期に及んでランゴってしまうヤツはオレぐらいかもしれませんw
結構前にDVDを買っていたんだけど、数日前にようやく観ましたw
やっぱ好きですねコレw
もちろん古すぎるんですが、世界観がやっぱキングでした。
話もちゃんと怖くて、でもマジメな哲学であり、感動がある。
スティーブン・キングの原作は全部再映画化してほしいですよね。
実際にキングの映画化が再燃してる現状は喜ばしい限り。
今ってスゲー怖い映画作れる人がたくさんいるしね。
みんな意識の高い作り手ばかりだし、技術面含めて表現方法も進化してるので、ことごとく傑作にしかならないと思う。
『ランゴリアーズ』も例外じゃない。
当時のテレビ映画で、90年代の作品なので、どうしても見劣りや物足りなさはあるんだけど、「死」と「生」というテーマがキングならでは語り口なのでスゲー面白い。
しかも、「時間」という概念で描かれるのが興味深い。
ボストン行きの飛行機で、特定の10人以外が全員跡形もなく消えてしまうという話。
キングらしい異次元へ迷い込むみたいなストーリー展開で、さっきまでの日常が一瞬にて恐ろしい非日常として襲ってくる。
「時間」から取り残されるという形で。
人の心を見抜く超能力を持つ少女がキーパーソンとなり、様々な事情で集まったキャラクターが自分たちに起こった謎に迫っていく。
『ミスト』のような群像劇スタイルで、限られた空間に複数の価値観が集中しているので人間ドラマとして効率力が高い。
みんな何かしら心に闇を抱えていて、この異様で緊迫した状況で露になっていくのだ。
「時間」が彼らを追いつめる。
本作において「過去」は死んだ時間であり、そこには何も生きていない。
生命力がない。
みんなが途中で降りる飛行場では空気には臭いがなく、音は響かず、火は起こらず、食べ物には味がない。
「時間」が死ぬと、すべてが止まるのだ。
「現在」を生きていないとならない人間が、「過去」に囚われることは許されない。
「過去」に縛られると、もはや時の流れに巻き込まれて存在できなくなる。
毛玉と牙の怪物ランゴリアーズが食べ尽くしてしまうから。
ランゴリアーズはとんでもないスピードでやってくるので、モタモタしているヒマはない。
そう。
我々には「時間」がないのだ。
好きな人への愛の告白やキスも、したいと思ったなら考えている余裕はない。
すべきことをすること。
じゃないと「時間」は確実になくなっていく。
ランゴリアーズは待ってくれないのだ。
やってしまったことは取り消せないし、罪悪感や後悔もある。
それが「過去」という厄介なモンスターだ。
でも、人は「過去」に対してはあまりにも無力。
それでいいのだ。
「過去」は死んでいるからこそ「現在」は目の前で生きている。
「未来」はアナタがやってくるのをワクワクして待っているのだ。
『ランゴリアーズ』
もちろん傑作でした。
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