オリジナルである『悪魔のいけにえ』の正当続編のネトフリ新作です。
これはね、相当良かったw
震えるほど美しく、オリジナルを凌駕するほどのレザーフェイスさんによる衰えを知らないチェーンソー振り回しが冴えまくる令和最初の惨殺を飾るにふさわしいストーリー。
涙なしには見れませんでした。
2000年代に作られたリメイクやらビギニングやらの貧相な記憶が思い出されるので、どうしても失望したくないってネガティブな気持ちしかなかった。
10年ぐらい前に3D仕様に作られたらしい『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』は存在さえ知らなかったので幸運にも観ていないし、ジュリアン・モーリーさんが今更子供時代の話を振り返ってしまう『レザーフェイス―悪魔のいけにえ』はさらに興味ゼロすぎて観ていませんw
どーせまた退屈な続編なのかリメイクなのか知らないが、見るも無残で不憫な失敗作を見せられたらどうしようとまるで期待する理由なく、恐る恐る観たこの度の『悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-』。
でも、さっすがのネトフリオリジナルの確実で華麗な仕事ぶりに言葉を失いかけました。
家族優先で、母親思いのレザーフェイスさんにこれ以上考えられないモチベが与えられて、違和感なく現役復活のおかえりなさいをしてくれました。
誓います。
レザーフェイスさんが鮮やかにリターンズっぷりをしでかす『悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-』がかつてなく感動的で、エンタメだったんですw
長い年月を経てのレザーフェイス装着からの封印したはずのチェーンソーが手に握られるプロセスに背筋ゾクゾク。
レザーフェイスさんが全編クール。
血肉切り裂きを欲していたに違いないついに沈黙を破るチェーンソー現場復帰に胸熱。その麗しい回転音に胸高まらずにはいられない。
都会からのうのうとやってきた洗練意識アピールのボンクラ金持ち若モンによる一方的なテキサス田舎社会への土足で踏みにじる侵入とレザーフェイスさんの平穏な暮らしへの無神経な蹂躙は、同情の余地なし。
ジョン・ウィックの最愛の亡き妻からの贈り物ワンちゃんへの冒涜以来の逆鱗が触れられる。
チェーンソーこそがレザーフェイスさんによる最も適切な答えであり、目の前の問題を解決してくれる唯一の手段。饒舌さに目を奪われる。
その見事な使いこなしっぷりがセンス抜群で、プロの芸当。匠の職人技。
レザーフェイスさんが映るショットはイメージがこれまたすべて完璧で、これこそ脳に焼き付けるべきレザーフェイスさんだと確信。
立ち振る舞いがすべてみんなが見たかったレザーフェイスさんの見惚れる姿。
1作目を思わせるラストの狂乱踊りでオリジナル以来最高に感動。
作り手が自信満々で信じて作ってるのでこれ以上望めない最上級の『悪魔のいけにえ』になっていた。
レザーフェイスさんはちゃんと怖いままで、それでいて安易な回顧に走らない新しい作品に仕上がっていた。
いつまでも昔の思い出話に執着し続けて停滞する『ハロウィン』と違って志が高い。
言うことなし。
ブラボーですわ。ブラボー。