『クリスマス・ブラッディ・クリスマス』

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メリークリスマス映画の新たな快作誕生。

おもちゃ店に配備された軍用の警備サンタロボがエラー起こして暴走する血みどろバイオレンスなメリクリ映画『クリスマス・ブラッディ・クリスマス』。

サンタが町にやってきたのはいいけども、そんなもんが狂気の殺人ロボだったら困るよねってゆーことなので、小さな町のイブの夜がジョー・ベゴスさんらしく血の惨劇で彩られて行きます。

『ヴェテラン』『ブリス』のジョー・ベゴスさんなので言うまでもなくいつものゴア描写、メタルと暗い画面でネオン光らせるこだわり趣味。

素直で好きですこれは。

特に真新しさはないんだけども、ジョー・ベゴスさんの溢れんばかりのメタル愛、実はホラー映画へのマニアックな造詣も豊かとゆーこともこれまでになくアピールしていて、その個人的な好き好きパワーをジャンル映画として思いのたけをぶつけたいだけなんですw

とりあえず流行りのホラー要素であるおっかないサンタやハイテクロボを利用して、スラッシャー映画作ってみたというだけ。

ジョー・ベゴスさん好きなオレとしてはそりゃ楽しめた。

見た目はただのおっさんがサンタの恰好して斧振り回して惨殺してるだけなんだけど、どんだけ撃っても、車で轢いても、ちゃんと全然死なないし、途中からメカニカルの下地が露になっていくので、『ターミネーター』以来の殺人ロボットが通る従来の伝統の道筋をしっかり踏襲。

ツリーの下のプレゼントに文句あるヤツは、ガキであろうが容赦なく惨殺して、ぞんざいに扱う妥協の無さでさすがジョー・ベゴスさんは生温い表現は許さない人なので信用できる。

主役のロックマニアのレコード店主のTinder使いのヤリマン女が人格者で素晴らしいのも嬉しい。

ジョー・ベゴス映画のヒロインらしくいっつもの感じであけすけな自由奔放さで、下世話な性格なんだけども、ちゃんとサブカルへの理解が深いし、視点も確か。インテリジェントな饒舌さに唸ります。

ブラムハウスのリメイク版『ブラック・クリスマス』を蔑み、リドスコの『エイリアン・コヴェナント』を評価する良識を持っていたのが凄く良かった。

軽視されがちな『ペット・セメタリー2』への正当な評論も聞かせる辺りがジョー・ベゴスさんの素敵なところ。

しぶとすぎるサンタロボにあらゆる手段で殺しにかかるヤリマン女が根性見せていた。

セックス、ドラッグ、ロックンロールの精神を舐めるなよと。

これが青春映画だとキャメロン・クロウの淡さになっちゃうけども、血と殺人と顔面破壊のジョー・ベゴスなのでそこは刺激が違う。

アクションしすぎてゴリゴリにマシーンの内側露呈のサンタになってからは、これみよがしに放つまぶしい緑色の目からレーザーがピカーッと照らしたり、感電火花散りのサービス連発で、今宵もキラキラなハッピークリスマス。

なにはともあれクリスマスの朝には一件落着ってことで、サンタさんありがとう。

なんだろ、『クリスマス・ブラッディ・クリスマス』観てたら、やっぱ『ターミネーター』より『クラス・オブ・1999』の方が好きだーってしみじみ思ったなw

ジョー・ベゴスさんも絶対そう。『ヴェテラン』の時点でちょっとそんな気がしてたんですよねw

やっぱり「いい映画」の仲間入り。

つーことで、楽しいハッピーホリデイズを送ってくんなまし!

HO ! HO ! HO !

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