誰がラッキーだったのか、何がラッキーだったのか、そもそもラッキーだったのかどうか、まるで分かりませんでした。
作った人はなんか真剣な姿勢で臨んでいた気はしました。
ホラー独特の緊張感スタイルを利用して、世の中に発信したいジェンダーな議題あって、分かってくださいとばかりに気持ち込めてたんだと色んなシーンを思い出しては、なるほどなぁなんて思ってますw
だけど、観た人に委ねます、勝手に考えてくださいって気持ちが大きすぎて、読み取れない人にはまったく分からない作品。
オレも分かったようで良く分からなかったw
色んな人のレビュー読んで、あーそうだったのかもなぁなんてちょっと納得したぐらいに読み取り能力が低すぎてただの無能ですオレはw
毎晩のように、正体不明な仮面付けナイフ男に襲われては反撃して殺すけど、血痕だけ残して死体が消えちゃいましたという日常を繰り返す羽目になる女性自己啓発本の人気作家の話です。
夜だけだと思っていたら、今度は真昼間から登場してくるナイフ男。
声も顔もない無味無臭な存在で、ひたすら女性への脅威として襲ってくるだけ。あえてキャラクターとして描かれない辺りが実はストーリーの本質を際立たせるためのやり方だったのかもしれません。
必死の訴えにもかかわらず、家族も警察も友達もまるでそれが当たり前だよねみたいな不可解な態度で接してきて、マトモにとりあってくれないあまりの不自然なやりとりに何やら違和感感じまくるわけです。
主人公の女性が遭遇する暴力被害を誰もが軽々しく受け止める。
女性は暴力に耐え忍び、生き延びるしかない。
毎日起きてる変わり映えのない「日常」であり、繰り返されてるのだから、軽んじられる運命なのだ。
怒りと憎悪と支配欲に満ちた男性による日常的な虐待や精神的・肉体的暴力に痛めつけられる不憫な女性がいるよってゆー現状があって、主人公が同じ男に襲われ続けるループ現象も暴力から逃れられない日常の暗喩になっていたんですねきっと。
難しかったなぁw
女性の自立や自尊心高める啓蒙運動の一環なのか知らないが、そんな匂わせ雰囲気はありました。今思い返してみれば確かにね。
ストレートなスラッシャーじゃないという意味ではゴリゴリホラー観たい人にとってはなんとも歯がゆい小手先芸にも見えますけど。
マイケル・マイヤーズ的殺人鬼物のように展開した思ったら、ブラッド・アンダーソン的精神病物にも思えてきて、全体的には実は高度な社会派ブラックコメディだったのかもなって気持ちにもなって混乱させられたとにかく変な話だったです。
はっきりしないラストの解釈もあまりに読み取らせようとしてくる意識が大きすぎて、やっぱり分からなかったw
時間も短いし、全体像を知りたいって好奇心を刺激してくれたし、主演女優の演技も良かったので、興味を持って最後まで飽きずに見れました。
ただ、面白かったのかどうかは自信ないですw
ラッキーという意味で言うと、100円で借りれたことに関してはラッキーでした。