巷では、この作品への辛らつなレビューが目立ちますし、海外でも評価は低いです。
その理由は分かりますし、実際にオレ自身も鑑賞後、派手にツッコミを入れたぐらいですw
しかしながら、冷静に考えるとこの映画は相当怖いです。
ツッコミを入れた分際で恐縮ですが、オレはこの映画を公に支持しますw
こちらは怖い映画として観ているわけで、どれだけ怖い思いをしたかで評価すると、この映画は当然のごとく100点満点!
どんな話かというと、みんな大好きないつもの話ですw
家族が一軒家で怪奇現象に遭って怖がる。
定番のパターン。
でも、タイトルにある通り、オープンハウスでそれが起こるというのが今回のミソ。
そもそもオープンハウスとはなんぞや?って話ですがw
アットホームさんのサイトをリンクしておきますねw
オープンハウスとは?
誰だか知らない他人たちが自由に出入りして内覧ができるので、海外だと業者自体がユルそうなので不安しかないw
そんな落ち着かない状況にある親戚の家に、父親を亡くしたばかりの母子が一時的に移り住むわけです。
正体不明の人影、家の中でする異常な物音、迷路のような地下室、何者かの気配。。。
さらに、近所には神出鬼没する異様なおばあさんがいて、コイツがやたらと怖いw
父親の悲劇的な死と経済的困窮が常に重くのしかかり、このオープンハウスを取り巻く怪奇現象(近所のおばあさんを含めるw)が母子を圧迫していく。
そもそも「家」というのは最も安全で、安心できる場所でなければならないが、ホラー映画において恐ろしいのは、その場所が住人にとって「恐怖の対象」になってしまう点だ。
そこに人間が抱えている貧困や家庭不和などの現実的問題が不安や緊張感を高めていき、悲劇へと向かう。
この映画では、自宅どころかオープンハウス。
所詮他人の家で、しかもオープンすぎるという特徴がある。
そんな場所に住むという発想は、どう考えても危険すぎる。
そこを考えると、やはりこの映画は超怖いw
『オープンハウスへようこそ』なんて言われても、帰りたくなること必至w
オチに関していろいろと言われているが、実際は凄く良く出来た作品だと思った。
「オープンハウス」という設定が活かされているし、心理描写が丁寧で、恐怖演出も巧み。
中盤で、息子が母親に対してオープンハウスがいかに変であるかを話す場面がある。
「知らない人に家の鍵を預けて、その知らない人はさらに知らない人を家に招き入れる。そして、彼らは家をウロつく」
まさに多くの人が思っているに違いない不安であり、それが最も恐ろしい形で映像化されたのがこの映画なのだ。
だからこそ、ラストはこうであるべきなのかもしれない。
映画として必然であり、物語の最も適切な終わらせ方と言える。
『オープンハウスへようこそ』は現実を見据えた頭のいい恐怖映画で、量産されている知性ゼロのオバケ屋敷ホラーなんかより100倍ゾッとする時間を与えてくれる。
アナタもぜひオープンハウスへ!