パッとしない数字並んでますねw
なかなか無愛想で不親切なタイトルですが、原題ではちゃんと映画の舞台となる住居の番地だってことが分かりますw
388番地に住んでる一組の夫婦を、謎の誰かが遠くから撮影してる様子から開始する穏やかじゃないこのフッテージ。
理由は知らんが、一方的に狙われた主人公ニック・スタールさんが思うがままに弄ばれます。
似た設定の『ハングマン』が退屈すぎたけど、『388』は地味でありながら展開として凄く面白くて楽しめた。
犯人のストーカー目線でのモニタリング映像がそのままこの映画になってます。
ニック・スタールさんの存じ上げない所で、家と車に隠しカメラ仕込まれまくって、職場のカメラまでハッキングされてその日常が丸ごと盗撮されてちゃうのだ。
犯人のハンディカメラと監視カメラが主体なので、画面がムダにブレない仕様がファウンド・フッテージ苦手派への配慮w
落ち着いてニック・スタールさんの自滅していく様子を見守ることができる。
カミサンが忽然と姿を消し、狼狽えるニック・スタールさん。
犯人にナメられまくってブチ切れる姿をカメラは一瞬たりとも見逃しませんw
家出扱いで警察は本気で対応してくれないし、仕事も手につかないのに、正体不明の犯人からの手の込んだ嫌がらせはエスカレート。
ついには疑心暗鬼が過ぎて、とんでもない暴挙に走るニック・スタールさん。
誰もがニック・スタールさんに同情すると思いますが、全然違いますw
同情の余地なしの、まさに天罰が下るってこーゆーことだよねって内容のフッテージ。
「ストーカー怖い!」なんて無垢に怯えてしまうは最初だけで、仕掛けられたカメラを通して主人公の腐った性根を覗き見感覚で知っていくにつれて、そのクズっぷりに嫌悪感しか生まれていかないのだ。
後半なんて「とっとと地獄に落ちろ!」なんて思ってしまえるように作ってますw
監督さん、さすがですよホント。
カミサンに起こる不憫な悲劇も、なんで出てきたのか知らないけどデボン・サワさん言うところの因果応報のための犠牲だったんでしょうね。
そんな人でなしな感想を持つのはオレだけかもしれないけどw
そこまで憎ませるニック・スタールさんの演技力にも感謝w
相変わらず華がなかったけどw
いやー、いいフッテージでしたね。
たぶん犯人のストーカーさんはこーゆー陰惨な悪趣味で欲求を満足させつつ、ちゃんと相手を厳しく選んでいるんだと思う。
世の中が見落としがちなクズを見極め、人知れず成敗してくれているダークヒーローみたいな存在。
ヴィンチェンゾ・ナタリさんが製作しているだけあって傑作でしたね。
ラストなんてどこか爽やかな気持ちになれた。
「犯人頑張れ!」っていつの間にかそっち側を味方している自分がいるという、かつて作られてこなかった異色の犯人応援型フッテージw
お楽しみに!