『スパイラル:ソウ オールリセット』

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見逃す予定だったけど、機会が与えられたのはジグソウさんの思し召しなんだと好意的に感じて、勇猛心をもってスパイラルして、オールリセットもしてきました。

凄く面白かった。

たぶんシリーズでは1作目の次ぐらいに面白かった。

一般的にソウシリーズがなんでこんなに長く続いてきたのか神様仏様教えてくださいって誰もが疑問しか抱かなかったはず。

ジグソウさん亡き後からもだらだらと無理やり話を続けては、知能指数が低すぎる拷問ゲームとそんなアホなという脱力展開で、鑑賞者の生きる気力を失わせる毎度のパターン。

お客さんに媚びるためにはバカな拷問仕掛けをあれこれ発明しておけばいいんだよねーみたいな、バカの一つ覚えでなんとなく続けてきたために陥ったありがちなマンネリ化。

もはや初心の意味も分からなくなって血迷いの因縁の中でさまよっていた作り手側が、一度時間を置いて、冷静に今後の方向性を考え、開き直り精神が潔く刻み込まれた最新作。

まさにオールリセットの心意気。

主演がまさかなクリス・ロックって時点で、オールリセットする気満々w

これまでにない神妙顔のシリアスムードが斬新なクリス・ロックが、『セブン』かよってぐらいの貫禄で迫る。

個人的には『リーサル・ウェポン4』以来の映画館登場というのも感慨深い。

もうだいぶ中年である現実をもろともせずに、周囲を心底うんざりさせる痛快マシンガントークは衰えるどころか激しさを増し、爆発的な破壊力を見せる。

誰かを殺せるんじゃないかってぐらいの鋭利な殺傷能力。

まさしくリーサル・ウェポン。

90年代から変わらずの信じられない若々しさが魅力的なクリス・ロックのドラグネットより正義一直線のベテラン刑事っぷりが楽しくて仕方ない。

そんなわけで、新風クリス・ロックが凄くいいです。

ソウシリーズの醍醐味というかお約束だった拷問ゲームのポリシーも一新。

時間なんてムダにかけてられないですってばかりのスタイリッシュさで、面倒でまどろっこしいゲーム性は排除。

拷問に集中してましたw

ダーレン・リン・バウズマンさんの人を苦しめたい、苦痛を与えたいというサド趣味が満足に表現された拷問トラップがひたすら痛いし、辛いし、そもそも装置の発想がサイコすぎて素晴らしかった。

『アガサ』でも女性虐待と肉体痛めつけの欲求が満たされていたしねw

映画作りしてなかったらただの社会病質の異常者です、バウズマンさんはw

レガシーまではどうしてもどんな拷問ゲーム用意しようかなって部分に重きを置きすぎてたので、それ以外はおざなりに作ってたが、スパイラルは一味違います。

刑事物、捜査物ミステリーとして骨組みをちゃんと作ってて、誰が犯人なのか見え見えなのに、まるでダレることなくハラハラして、クリス・ロックのテンションが落ちないまま、最後まで突っ走ります。

大物ジャクソンさんの使い方も贅沢。実は『シャフト』なんじゃないかって疑うような場面が何度もありましたがw

これみよがしに登場するスパイラルのマークもたくさん壁に描いてあって、犯人さんがスパイラルの意味みたいな話をドヤ顔で教育してくれるんだけど、こっちとしては結局だからなんだって思うわけですが、その下らなさがなんかソウシリーズってやっぱバカバカしくて楽しいよねってホッコリw

犯人さんの謎を一切残さない親切な説明が終わり、目的果たしたら、その瞬間に「はい、終わり!」ってとっととエンディングに入ってしまう気持ちの切り替えの速さもさすが。

いやー、最高でしたスパイラル。

なんつーか、映画としてはマジでどうでもいいのに、公開されたらなんとなく見てしまうという気持ちにさせるワケのわからないしょーもないパワーがこのシリーズにはあるんでしょうかw

ジグソウさんの呪いかもしれないw

とにかくオールリセット完了!w

公式サイト

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