みんな大好きなコレです。
みんなかどうか知らないけど、結構話題にしてたよね。
1作目の時からなんかそこそこ前評判で盛り上がってた。
「面白い!」「怖い!」「おじいちゃんが盲目なのに強い!」「部屋が暗すぎる!」みたいなw
ネット上の世間で、トレンドに敏感な若モンからウルサい映画好きの間まで、わちゃわちゃとそれなりに騒いでたw
実はスティーブン・ラングさんの熱狂的ファンが自分が思っていたよりも世の中に多いんだってことの証明だと勝手に思っていたんですが、間違いかもしれませんw
ってことで、故ジョージ・P・コスマトス監督による面白いのかどうか分からないという90年代後半にありがちなスリラー『ザ・ターゲット』で、わざわざラジコン飛ばして不器用な手法で大統領暗殺企てた無口なヴィラン役で知名度抜群なスティーブン・ラングさん主演の人気シリーズ第二弾『ドント・ブリーズ2』をオレは観た。
そもそも『ジャック・リーチャー』のドラマ版のためだけに加入したごぶさたアマプラ生活だったのだが、プライム配信されてますよゴリゴリ推されていたため、レンタルではどーせ旧作になるまで借りるつもりもなかったので、悩みに悩み抜いてせっかくなのでヒマつぶしに見てしまいました。
結局、目的通りヒマはつぶせましたw
面白いかと言われたら、「黙って『ジャック・リーチャー』を観ろ!」って得意気なドヤ顔で正々堂々と答えるでしょうけどw
う~ん、なんでこんな続編になったのかね。
こんな程度のユルいスリラーを今更誰が怖がるのかなって理解不能だったけど、ラングさんの演技力のおかげでまぁ飽きずに何とか観ることはできました。
なんだろうね、1作目がそこそこ緊張感のあるシチュエーション・スリラーとしてイイ線いってたし、何よりも主役の盲目なんだけど、スゲー勘の鋭くて、気配感じ取って襲ってくる盲目おじいちゃんの存在が不気味だったし、だからこそのタイトルである「ドント・ブリーズ」が生きてくる暗闇の中でのかくれんぼサスペンスが面白かった。
ほぼおじいちゃんの家の中でしか展開しないシンプルな話だったのも潔かった。
続編はなんか色々と欲張った結果、ハンパな仕上がりになったよねってことでしたw
そんな失敗って良くありがちですがw
前作の長所、伸ばすべき良い部分が無残に削り取られてて、監督もどこぞの馬の骨に交代になり、余分で邪魔な設定と話をムダに広げちゃったがために、もはや『ドント・ブリーズ』じゃなくなってしまったのだ。
前作のラストでラングさん扮する謎で、やたらと強いおじいちゃんの情報と目的も分かってしまって、納得させられた後なので、どうしても興味は薄れてしまっているのは仕方ない。
続編では、ただの子供欲しがってる寂しがり屋で、犬を愛するハートウォーミングしてて、盲目で気の毒だなぁってぐらいの気持ちしか起きない迫力減退のおじいちゃんに成り下がっていたw
今回もおじいちゃんの家を襲ってくる人たちが出てくるが、前提としておじいちゃんがそれなりに手強いってこと分かってるので、それなりに仲間多めでガッチリ武装してやってくるということで、作風としてはアクション的な演出多めにしてきて、暴力表現も高めてきてるんだけど、カテゴリーとしての振り方が間違っているように思った。
こっちとしてはもっと真剣に怖がらせてくれる素直な作品が観たかったんだけどw
おじいちゃんが知らん出自の女の子を勝手に育ててたり、家から場所を変えていく展開で新しい流れを作り出したんだけど、どうしてもそれが功を奏した感じはしないw
悪人は出てくるが狂人は出てこず。そこもつまらない。
すでに分かってはいたが、ラングさんのキャラがそもそも理性的だからね。一般的な感情と行動原理を鑑賞者に理解させてしまっている時点で、このおじいちゃんはサイコでもなんでもない。
「敵」の側も同じように納得させる理由に基づいて襲ってくるので、結局一人も怖い人が出てこない。
中にはおじいちゃんを助けてくれる良識人まで出てくる始末。
その緊張感の無さにはガッカリw
ドント・ブリーズしてなかったし、盲目のおじいちゃんが全然強くないどころか1作目に対して逆に心身が弱くなってるし、女の子不要だし、サスペンスがないし、スリルもないし、まったく怖くないw
おっかない狂人ラングさんを堪能するなら『ハード・ウェイ』だし、元気で強いおじいちゃんラングさんを堪能するなら『ヴェテラン』観てればいいよねってことにしかならない。
『アバター』のラングさんは別格でカッコ良かった記憶も忘れられないw
なにはともあれ、『ドント・ブリーズ2』は貧弱なスリラーw
もう作る理由がないなコリャw