リブートなのかなと思ってたんですが、正当な続編話でした。
オリジナルはほとんど覚えていないが、トニー・トッドさんだけは覚えてますw
この人こそみんなが認めるキャンディマンに違いないっていまだに信じてますw
トニー・トッドはキャンディマン。
強烈に印象が決定づいた運命の作品だったってことは疑いようがないです。
現代の物語として改めて描かれる『キャンディマン』。
ちゃんと1作目の後日談も説明されるし、この度の物語もかつての惨劇のあった低所得者用の公営住宅の地区なのだ。
老朽化で取り壊された公営住宅の跡地に建てられた金持ちコンドミニアムに引っ越してきたアーティストの黒人カップル。
この地区にまつわるキャンディマンさんの忌まわしき呪いが忘れた頃に、またしても始動しちゃうのだ。
その呪いが生まれてしまった悲しすぎる誕生の物語と永遠と終わらないループ。
黒人文化におけるフレディ・クルーガー的な悪夢のような怪物キャンディマンについて、深く掘り下げていくのが、この新しいキャンディマンです。
なんつってもジョーダン・ピールさんが製作で関わっているので、立ちまくり殺人鬼キャラ物でもなくて、血しぶきに本気出すスラッシャー物にもなっていませんでした。
90年代の怪奇ホラーの要素を残しつつ、今だから出来る強いメッセージ性がガツガツと前面に出されているのが今回の30年ぶりぐらいの続編ですね。
前半はこの世のものじゃないキャンディマンさんにとりつかれたしまった主人公が追い詰められていくオカルトホラー。
途中から作品を通じて本当に訴えたいこと、真顔で言いたいことははっきりと示しだしてきてるので、こちらとしてもマジメな作品として鑑賞姿勢も改めて臨みました。
ホラーの形を借りたクソマジメ社会派ですw
そーゆーことなので、もちろん面白いんだけど、どこか堅苦しいというかw
繰り返される人種差別意識に基づく暴力と死。
昔々からあらゆる角度から虐げられてきた黒人社会に対する理不尽はまだ続いていて、悲しみが生まれ続け、いつになったら止まるのかという切実な怒りですね。
「キャンディマン」という怪奇な存在が、その意味で象徴的に演出されていて、単純に都市伝説な魔界の怪人というヴィランじゃないんですよということで、キャンディマンのキャラクターとしての面白さは描き込まれず、重要度が高くないのだ。
主人公がアーティストで、アートがテーマになっているせいか、キャンディマンさんによるかぎ爪攻撃シーンもアートっぽく演出されていていいセンスだとは思いました。
キャンディマンの悲しみの歴史が、切り絵シルエットの紙芝居みたいな形で紹介される演出も凝っていて面白かった。
女性監督のせいか、どーもスタイリッシュすぎてたかもしれないな。
オレにとっては。
全体を通してなかなかオシャレだったが、やっぱ表現として弱気に思えてしまったんですよねw
だから、ホラーエンタメとして考えるとそこそこ。
人種的迫害を糾弾し、問題提起したい気持ちが強すぎてた。
素直に怖い映画を作るという一番気を使わないとならない部分を上回ってきてしまったので、どうしてもマジメな人のマジメ映画だなって感想になっちゃうw
さて、キャンディマンを演じるために生まれてきたようなトニー・トッドさん。
今回の新作にも出てくるかどうかが注目ですが、なんでしょうかね。。。いや、たぶん出てきてたと思いましたw
自信ゼロw
蜂が覆い尽くしすぎていて分からなかったw