シャマラン、またやってくれたw
キャビンで展開する怖い話ってゆーと、『死霊のはらわた』とか『キャビン・フィーバー』とかの古き良き古典を想像しちゃうけど、こんなキャビン映画は見たことも聞いたこともない眉を顰めるしかない変態ストーリーを超一級なスリリング演出で畳みかけて、バカすぎる戯言も煙に巻いて納得させる手腕がシャマランたる所以。
ゲイカップルと養子のめんこアジア娘がキャビンで休暇中に、どこからともなくおかしな四人組が大仰な人殺し武器持ち歩いてやってきては、「世界を終末から救うために家族の中から一人を選び、犠牲にしてください」なんて一方的なアタキチなお願いしてきて、そんなのああそうですかなんて素直に聞き入れるはずもなく、キャビンに囚われてしまうという尋常じゃない話。
四人組があくまでもお願いのスタンスなので、積極的に殺しはしないけど、死んでもらわないと困りますという圧がグイグイあったw
バケモノみたいな図体なのに一番礼儀正しいデイブ・バウティスタ中心に乱暴な性格のルパート・グリントなど変過ぎる四人組で、めちゃくちゃ何考えてるか分からないし、「重要なミッション」に就いてる(と勝手に思い込んでる)自分たちも実は内心混乱してたりして、そこら辺の狂気と理性の間で醸し出す不安定な精神が余計不安煽ってきます。
どう考えてもバカも休み休み言えとしか思えない精神異常者の迷い言なのに、『サイン』以来時々ブチ入れてくる素人が撮影した体の笑うべきか慄くべきか悩む衝撃ニュース映像や意味深なショットや思わせぶりに展開するカメラワーク、説得力高すぎる役者の演技力をこれでもかと利用して、強引に正当化図る技術力が俄然精度を極めていた。
ラストにはなんとオレまで涙。しっかりシャマラー。洗脳されていてビックリしたw
ちゃんと不穏なサスペンス映画になってて、同時にちゃんとシャマラーへの教化も忘れない。
神も戦慄するとんでもない変態性がさらにステージを上げた『ノック 終末の訪問者』に震えました。
シャマラン、ヤバっ!
シャマラーの聖典になるかもしれないですねこれはw
世界滅亡のアポカリプス到来、自己犠牲の精神、愛する者を世界を救うために差し出せるかという問い。
偉大なるインド人の誇りの体現者シャマランが一貫して大切にしてきた「信じる」というテーマで、超常現象、宇宙人、スーパーパワーを人知を超えた意思の思し召しのメタファーとして表現し、世界に失望し、怒りを抱える主人公が乗り越えていく精神的戦い。
色んな問題抱えて誰もがお互いを敵視し、自己本位になりがちな殺伐とした世相で、自分を見つめなおすこと、寛容さを忘れた現代人へのシャマラン流の尊いメッセージがめちゃくちゃキチガイめいてたw
昨今シャマランのフィルモグラフィの中でもぶっちぎりにキチガイw
凄いからね。凄すぎる。ストーリーがやっぱ凄すぎるw
こんなの映画館で観てたら危険だったなw
ガチバチにヤバすぎて、シャマラーはヨダレ垂れ流して目ひん剥いて悶絶するレベルの大傑作誕生。
『サイン』『ハプニング』に並ぶシャマラー重要作ですこれは。
神は信じなくともシャマランを信じましょうマジで。
シャマランに畏怖するしかない『ノック 終末の訪問者』は絶賛レンタル中だしどっかで配信中!