『ブロークン』
怖かったですね。
女医さんがもう一人の自分、いわゆるドッペルゲンガーに存在を脅かされる話。
自分のドッペルゲンガーには会ったことないけど、どこかにいるんでしょうな。会ったらどう接しようって思いましたw
表現は地味ですが、不吉なオカルト・スリラー。
家族も友人も人知れずドッペルゲンガーに乗っ取られていき、追い詰められていく主人公。
どこか『ボディ・スナッチャー』みたいな演出になっていて、どうしても宇宙人説を考えちゃったけど、話はもっとワケのわからない事になってました。
あえて明確な答えが明示されない不可解なオカルト現象ですね。
もう一人の自分は、鏡という自分が映る道具を媒介して「こちら側」にやってくるという設定が怖かった。
ストーリーには仕掛けも用意されていて、ちゃんとどんでん返しが冴えていた。健気に騙されましたw
良く出来ていたし、ムダもなく、スマートな1本。
『DNA』
オーストラリアの孤島に伝説のタスマニアタイガーを探しにやってきた男女のグループの気楽な旅行が、地元の先祖代々の呪われた歴史によって地獄絵図になる話。
社会から孤立した辺境の田舎社会ならではの忌まわしさに、古くから続くカニバリズムの血縁というダブルの呪いが襲い掛かるホラー。
『インシディアス』や『ソウ』で知られるリー・ワネルが主演。普通すぎる風貌とキャラクターが秀逸。
どう考えてもこんな土地に向かうべきじゃないのに、ノンキにも程があるのが平和ボケした現代人の性をしっかりと演じていた。
俗悪な地元民はほとんど『脱出』の山男たち。
深い森に囲まれて、携帯も通じないのに、ムダにソウルフードのパイはおいしいというクソみたいな魔界w
超絶気持ち悪くて、不快の極み。
タスマニアタイガーどころの騒ぎじゃないモンスターに襲われてからはずっと地獄。
土地そのものがすでに地獄なのに途中からもっと地獄になって、絶望的にジ・エンド。
絶望の中で身動きひとつ取れずに困るリー・ワネルさんの顔芸があまりにも見事だったw
After Dark Films特集はとりあえず今回で終わりです。
ありがとうございました。