『ブラック・フォン』

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ほぼなんも分からない状態でドキドキ鑑賞。

ブラムハウス作品にはちょこちょこ主演するイーサン・ホークが出てて、新型コロナ対策にしては過剰すぎるぐらいのゴツくて変なマスク着用して、子供誘拐するってことぐらいしか情報知らず。

そしたら、驚きいっぱい、オバケいっぱい、超能力いっぱい、ミステリーいっぱい、兄妹愛と友情いっぱいで色んな面白要素のキラキラ宝箱で、めちゃくちゃ面白くてビビりました

巷を震え上がらせるグラバーなる誘拐犯に誘拐された兄とその行方を探る妹の二つの視点からの展開。

タイトルでもあるつながらないはずの壊れた黒電話にかかってくる行方不明のキッズたちからのメッセージを受け取ってしまう兄側による監禁部屋からの脱出サスペンスをメインに、母親譲りの神がかり霊能力で夢を通して監禁場所へと導くヒントを得ていく妹側の事件解決への道のり。

そんでもって、誘拐犯グラバーの不気味さと冷酷さ。どこまでも正体も目的も見えてこない異質さで、いかついマスクを外したくないイーサン・ホークが声色で巧みに演じる悪意に満ちた存在感の凄み。

単純にホラーって言っていいのか分からないけど、起こってることが興味深いので、マジでめちゃくちゃグイグイと引き込まれてのエキサイティング鑑賞でした。

ホラーというジャンル以上の意味としてすこぶる傑作ですね。

最近見た中では最もユニークで、怖いけど笑えるし、どんな映画なのか全容がつかめない謎めいた作りだし、全体を覆うかつてない不安と気まずさも特徴的。

掴みどころのない気持ちの悪い事件が起きてるので嫌な気持ちにさせられるけども、同じぐらいユーモラスでもあり、根性ある子供たちがへこたれず頑張るわけで、最後なんかは結構ホロリ。

おぞましいストーリーだし、虐待、家庭崩壊、いじめなんかの暗い事情に取り巻かれた子供たちという暗い世界観であるにもかかわらず、これは感動作。

異なる世界を超えて繋がる子供たちの絆や囚われた兄が見せる知恵と強くなろうとする勇気、兄思いの妹の健気さなんかにジーンときちゃうw

何やらスティーブン・キングの息子原作ってことなので、なるほどキング的要素が上手く詰め込まれていたし、残酷な大人社会によって苦境を強いられる子供たちが力合わせて抗う姿が描かれていたなぁと納得。

恐怖を乗り越えての思いもよらない爽快感w

まるで80年代の青春映画観た後のような不思議な心地よい感覚で観終われることができたりして凄かった。

なかなかの貴重で面白い映画体験だった。

まだまだ犯人についても事件についても謎は残るし、兄と妹の協力タッグでの新しい事件も描けるだろうし、色々と可能性は広がるので、ぜひとも続編希望。

スコット・デリクソンさんでは一番面白かったかもしれないですね。

でも、『エミリー・ローズ』もめちゃくちゃ好きなのがオレw

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